アメリカの戦後美術の中でも特異な地位にいて、あまり語られることのない作家ですが、コアなファンが非常に多い(私のその一人ですが)レイ・ジョンソン。ブラック・マウンテン・カレッジにも関わりがあり、ラウシェンバーグやジョーンズとも近しくて、ポップアートやフルクサス周辺とも交わり、メールアートやブックアートの仕事も多い作家ですが、その彼のアーティスト・ブックの代表的な一冊が本書です。1965年に、その世界では知らない人のいない Something Else Press から出されたもので、大変貴重な品です。
2014年の復刻版が出ているようですが、相変わらず初版はとんでもない価格で取引をされている様子。中身は、ジョンソンのドローイング、詩、私信(ディック・ヒギンズやジム・ダインやマックス・エルンストなどとのやりとり)、メモのようなものなどを、自由にレイアウトした、思考のアッサンブラージュ的なものになっていて、視覚的にも触覚的にも魅力的な出来になっています。
エッジや背や表紙に若干、古色がありますが、もともとが布張りの表紙に若干ボケた写真を使っているので、掠れ感があるので、それほど気になりません。それ以外は、奇跡的に目立つ傷や汚れや書き込みはなく、大変いい状態の美品です。1965年版で、これほど状態のいいものはなかなか見つからないと思います。写真でご確認ください。馬鹿げた価格で出品している業者が散見されますが、再販本もあることを鑑みて、できるだけ価格は抑えました。
参考までに再販版のアマゾンのページへのリンクを貼っておきます。詳しい説明を読むことができます。
https://www.amazon.co.jp/Ray-Johnson-Paper-Snake/dp/1938221036
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