戦後昭和23年(1948年)〜昭和29年(1954年)の間に製造販売されたスモールセコンドの腕時計になります。文字盤にはSマークの付くシンプルですが、主張のあるモデルです。過去に修繕された記録はありませんが、テンプの動きは勢いがあります。15石のモデルは最も少数になります。角穴車、丸穴車には飾り溝が施され、受板に彫られた文字は金色になっていて高級感があります。戦後のセイコー腕時計最後になるスモールセコンド式のモデルで後期はセイコーの次期モデルのスーパーと並行して生産されたようです。セイコー腕時計の転換期を経験した腕時計史に残る製品だと思います。文字盤は焼けも少なく、風防はヒビ、欠けは無く、ケース、裏蓋はステンレスになります。付属のベルトはコレクション用に付けているだけで、実用は出来ませんが、雰囲気が伝わればと思い付けています。