江戸時代後期の京焼の名工、青木木米の手炙り(火鉢)です。木米は文人陶工として知られており、優れた南画家および書家としても活躍していました。本品は、満開の蝋梅の大木を南画風に伸びやかに描いており、「南窓一枝」の漢詩が流麗な筆致で添えられています。木米は窯内部の温度をパチパチという薪の爆ける音で判断していたと言われており、そのため耳がいつも赤く腫れ上がっていたようです。晩年、耳が聞こえなくなっても作陶を続け、「聾米(ろうべい)」と号しました。本品にも聾米の銘が入っております。木米の素晴らしい南画や書を味わう鑑賞陶器としても良いですが、洒落たワインクーラーとして使用しても素敵です。お好きな方、如何でしょうか?
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